日伊文化交流協会IROHA芸術会員の紹介
日伊文化交流協会IROHA芸術会員の紹介


 

 

お盆

連歌、連句、俳句で、句の季節を示すために読み込むように定められた語。例えば鶯は春の季語、金魚は夏。季題、季の言葉とも言う。

お盆(おぼん)は、旧暦の7月15日を中心に日本で行なわれる祖先の霊を祀る一連の行事。日本在来の神道的行事に仏教行事の「盂蘭盆」(うらぼん)が習合して現在の形が出来たと考えられている。

由来

仏教用語の「盂蘭盆」の省略形として「盆」(一般に「お盆」)と呼ばれる。盆とは文字通り、本来は霊に対する供物を置く容器をも意味するため、供物を備え祀られる精霊の呼称となり、盂蘭盆と混同されて習合したともいう説もある。

迎え火と、送り火

13日の野火を迎え火(むかえび)と呼び、故人を家に迎える(故人が家に戻ってくることになっている)。墓が近かった時代には、墓まで出迎えにいくことが珍しくなかった。また、田舎の方ではその風習が残っているところもある。 故人を家に迎えたあと、僧を招いて読経し、供養する。この読経のことを棚経(たなぎょう)という。供物を供える棚「精霊棚」の前で読む経の意味である。
家によっては、「留守参り」をするところもある。留守参りとは、故人がいない墓に行って掃除などをする。 盆が終わる16日の野火を送り火(おくりび)と呼び、故人を彼岸に見送る。 家庭の玄関先や庭で行われるものから、地域社会の行事として行われるものまで、さまざまな規模で行われている。大規模なものでは大きく分けて、山の送り火、海の送り火の2つがある。 仏教が庶民の間に浸透した室町時代以後に年中行事として定着したといわれている。
山の送り火としては、京都の五山送り火・奈良の高円山大文字送り火などが有名。 海の送り火としては、「灯篭流し」が全国的に行われている。木組に和紙を貼り付けた灯篭を流す灯篭流しや、提灯を小船に乗せたようなものを川などに流す精霊流しを行う場合がある。長崎の精霊流しは、特に有名。

盆踊り

15日の盆の翌日、16日の晩に、寺社の境内に老若男女が集まって踊るのを盆踊りという。これは地獄での受苦を免れた亡者たちが、喜んで踊る状態を模したといわれる。夏祭りのクライマックスである。旧暦7月15日は十五夜、翌16日は十六夜(いざよい)すなわち、どちらかの日に月は望(望月=満月)になる。したがって、晴れていれば16日の晩は月明かりで明るく、夜どおし踊ることができた。

初盆・新盆

また、人が亡くなり49日法要が終わってから最初に迎えるお盆を特に初盆(はつぼん)または新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)と呼び、特に厚く供養する風習がある。これも地方によって違うが、初盆の家の人は門口や、お墓に白一色の提灯を立て、初盆以外のお墓には白と赤の色が入った提灯を立てるなど、特別の儀礼を行う。

地域的な風習

地方によっては、お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、「精霊馬」(しょうりょううま)と呼ばれるきゅうりやナスで作る動物を用意することがある。4本の麻幹あるいはマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛とする。きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いがそれぞれ込められている。 地方によっては「施餓鬼」(きこん又はせがき)と呼ばれ、餓鬼道に陥った亡者を救ったり、餓鬼棚と呼ばれる棚を作り、道ばたに倒れた人の霊を慰めるなどの風習もこの頃に行われる。また、盆提灯と呼ばれる特別な提灯を仏壇の前に飾ることもある。


© IROHA 2024

IROHAでは、芸術会員を募集しています。詳しくは会員申し込みページをご覧ください。