持続可能な文化 - 文化行事・展示会
持続可能な文化 - 文化行事・展示会


 

 

持続可能な文化

(2020年10月11日 - 2020年12月06日)

いろはからの提案:持続可能な文化について

日本では、古来より豊かな国土と自然を利用し、大陸から渡ってくる様々な文化や技術を受け入れつつ、独自の伝統や技術を養ってきました。しかしながら明治維新に始まる、欧米文化の影響、経済重視、輸出入の促進などでその独自性は徐々に失われ、さらに敗戦、高度経済成長によって日本人のそれまでの価値観、生活習慣は大きく変わりました。その結果、戦後75年経った今、若い世代には衣食住にわたる日本の伝統をほとんど知らずに育っている人たちが多くいる現状があります。
とはいえ、その中でもごく一部ながら忘れられつつある日本の伝統や技術に興味を持ち、あえて職人仕事に挑戦する若者も最近耳にすることが多くなってきました。さらに気候危機という言葉が昨年あたりから世界中で注目を集めているように、消費主義、便利さや経済偏重の行き過ぎによる弊害は、もはや誰の目にも明らかとなり、そのような状況に危機感を抱いている若者も急速に増えつつあると言えます。
そのような若者たちを応援し、私たちの子供や孫に美しい地球や日本文化を残すため、何ができるか近年模索しておりました。辿り着いたのは、アナログの最後の時代を知る私たちが未来の日常生活のヒントを提供できるのではと考えました。それは、半世紀以上前の生活に戻るとか、伝統に固執するという意味ではなく、伝統技術や生活の中から、人間にも地球にも優しい未来の文化を造り上げることではないでしょうか?
自然界にある様々な原料を利用し、日本人は素晴らしく高度で機能性に優れ、かつ美しい生活用品を生み出してきました。またそのような工芸品を利用した伝統芸能も数多くあります。それらに触れ合うことは自然からその生命力をもらうことでもあり、人々の人生や心を豊かにしてくれます。もちろん地球に優しい生活でもあります。
同様に日本以外の国や土地でも持続可能な文化を育み、物を作り出している人々が多くいます。そのような人や地域にも目を向け、紹介したりワークショップを行うなどのコラボレーションも行なっていきたいと考えております。

このイベントに参加したIROHAの芸術会員:

嶋田曜子   

 

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